誰もが過去に慣れ親しんだパーカーは、年齢とともに派手なデザインやプリントが入ったものが合わなくなってくる。 年齢を重ねるごとに、気を遣う必要が出てくるアイテムだ。
そこで今回は、大人が着れるシンプルかつディテールにもこだわったパーカーブランドを紹介していく。
大人が着れるパーカーの選び方
まず、大人が着れるパーカーの基本的な選び方を紹介する。
サイズ感
夏以外の春・秋・冬と3シーズンに渡って着用できるパーカーは、その着まわしやすさが特徴だ。そのため、1シーズンのみの着用を考えるのではなく3シーズンフル活用できるように選ばないともったいない。
そこで大切となるポイントがサイズ感!3シーズンに渡って活用するためには、できる限りジャストサイズのパーカーを選ぶ必要がある。
オーバーサイズのパーカーはトレンド感があるものの少し上級者向け。逆にタイトすぎると、アウターとして活用するときに窮屈な印象を与えてしまう。
ジャストサイズを選ぶことで初めて、おしゃれに着こなせて3シーズン使える便利なアイテムとなる。
シンプルで上質なパーカー
若い頃は派手なデザインやロゴが入っているパーカーを着用しても違和感がないが、大人になるにつれてどうしても子供っぽく見えがち。 そのため、できる限りカジュアルなパーカーではなく、シンプルで洗練されたパーカーを選びたい。
また、3シーズンに渡って着回すことを想定しているのであれば、上質なものを選ぶことをおすすめする。上質なパーカーは着心地はもちろんのこと、耐久性にも優れ、長く着ることができる。
大人が着れるおすすめパーカーブランド
それではここから、大人が着れるおしゃれでおすすめのブランドを紹介する。
LOOPWHEELER(ループウィラー)
「世界一、正統なスウェットシャツ」を。という合言葉のもと、長年アパレル業界に携わってきた鈴木 諭氏により1999年に設立されたブランド。
ループウィラーのパーカーは、和歌山県に約400台しか残っていない希少な吊り編み機によって作られる生地を使用した「着心地のよさ」「柔らかさ」を特徴とする高級なアイテム。ブランド名である「ループウィラー」の語源も、吊り編み機(=ループウィールマシーン)からきている。
吊り編みのよさは、人肌に近い生地を作り出すだけでなく、長年の使用にも耐える耐久力の高さにある。コンピューター制御による最新の編み機には出せない質感と耐久性が魅力。
ループウィラーのパーカーは、シンプルで洗練されたものが多く、程よい光沢とふっくらとした質感が際立っている。セレクトショップの別注品も毎シーズン展開しているため、定番品以外にも注目したいブランドだ。
FilMelange(フィルメランジェ)
東京に拠点を構え、究極のカットソー作りをキーワードに展開しているブランド。設立は2007年。ループウィラー同様に、和歌山県に約400台しか残っていない希少な吊り編み機によって作られる生地を使用している。
フィルメランジェは、原料となる「わた」の選定から糸・生地・縫製に至るまで徹底した自社開発をおこなっている。日本製にこだわり、厳選した天然素材を吊り編み機で柔らかく、軽く、うつくしい生地へと編み立てる技術力に高い評価を得ている。
フィルメランジェのパーカーは、選び抜かれた良質な綿の繊維から作られるリサイクルコットンを生地表面に、裏面にはオーガニックコットンを使用しているため肌触りがとてもよい。吊り編み機を用いた生地によるふんわりとした風合いが魅力だ。 シルエットも美しく、比較的スタイリッシュに着こなすことができる。
smoothday(スムースデイ)
「smooth(気持ちいい)」+「day(一日)」という単語の組み合わせからできたsmoothday(スムースデイ)。老舗カットソーメーカーの小野メリヤスが製造している。ブランド誕生のきっかけは、小野メリヤスの特許素材「コズモラマ」。後にブランドを立ち上げることとなったデザイナー杉原淳史氏がパリでコズモラマと出会い、「この生地の魅力を衣服を着る全ての人に伝えたい」と惚れ込み、smoothdayブランドが誕生した。
コットンとは思えない、カシミアのような柔らかい肌触りが特徴。裏面を起毛してあるため、生地の軽さに反して表面にハリのある素材感も魅力だ。
また、野暮ったさを取り除く設計にこだわり、定番のパーカーの型にはないラグジュアリーなシルエットを実現している。従来のカジュアルなパーカーのイメージを覆す、上品な1着だ。
FLISTFIA (フリストフィア)
カットソーに対する評価が高く、ディレクターである倉本浩史氏が2009年に設立したブランド。「いつの間にか愛用しているような、長年愛着している古着のような着用感、素材感を引き出す」といったコンセプトのもとでおこなわれる製品づくりは、多くのファンに支持されている。
フリストフィアのパーカーは、着用する度に体に馴染む美しいシルエットが魅力。軽くてフカフカの質感は、綿花そのものに近い肌触りとなっている。
生地にハリがあるため、首回りが綺麗におさまりやすく崩れにくい。フードの作りを含めたシンプルでおしゃれなデザインを保つ設計も、フリストフィアのパーカーの1つの特徴だ。
CURLY & Co. (カーリー)
1963年に手袋の産地である香川県にて手袋製造業として創業。高い技術力を元に、Tシャツ・肌着を縫うカットソー専門の縫製工場を1968年に設立し、事業を拡大させる。2009年、セレクトショップで企画・バイイング・販売をおこなっていた現デザイナーと出会い、「カットソー = Tシャツ」という概念を超えるカットソーブランド「CURLY&Co.」をスタートする。
2009年のブランドスタートから、カーリーの顔としてリリースし続けているロングセラーアイテム「RAFFY ZIP PARKA」。3種類のコットンを使用したRAFFYという高品質なコットンを使用して編み上げた生地は、ほどよい弾力とふわっと包まれるような触り心地が特徴的。
ふっくらとした素材感により、ボリュームのあるシルエットを保つことができている。
またフードの立ち上がりもとてもよく、首元や顔まわりを印象づけてくれる。落ち着いた大人の雰囲気をまとわせることができる。
JOHN ELLIOTT(ジョン・エリオット)
デザイナー自身の名前を冠にした、アメリカ発のファッションブランド。2012年に設立され、アメリカ・カリフォルニア州に位置するロスアンゼルスを拠点に展開している。
2013年にSSコレクションをスタートし、翌年の2014年にはアメリカ版の『GQ』誌が選ぶ「GQ’s Best New Menswear Designers in America」を受賞。その名は瞬く間に世界中に広まり、一躍人気ブランドに躍りでた。
ジョン・エリオットが展開する定番アイテムがスウェット。とくにスウェットパーカーの人気は高く、世界中に愛用者がいる。
ジョン・エリオットのスウェットパーカーも、和歌山県に約400台しか残っていない希少な吊り編み機から作られた生地を使用している。最高品質の生地に加え、細かなディテールや繊細なデザインによって美しいシルエットが生み出されている。
基本的に細身のデザインだが、側面に付けられたジッパーを上げ下げすることで、自身の体格に合わせて着用することが可能。上質で洗練されたデザインに、機能性を兼ね備えたパーカーとしておすすめだ。
DEEPERS WEAR (ディーパーズウェア)
「人を服から”カイホウ”する」というコンセプトのもと、あらゆる天候や環境に左右されずに着用できる高機能なアイテムを作るブランド「ディーパーズウェア」。
ディーパーズウェアを一躍有名にしたアイテムが「ONE SWING PARKA(ワンスイング パーカー)」だ。ストレッチ性と撥水性の高い生地は、デザイン性を保ったまま驚くほど水分を弾く。
水やコーヒー、ジュースなど、あらゆる水分を弾く。そのため、一般的なパーカーより作りはやや大きめで、レインウェアの様な使い方もできるよう設計されている。撥水性は永続ではなく、ときおり乾燥機にかけたりアイロンを使用することで、ある程度復活させることができる。