近年クールビズの浸透により、夏に近づくにつれて軽装の実施をうながす企業が増えてきた。そして浸透するにつれ、多くの方を悩ませていることが「ビジネスシーンにおける半袖シャツの着こなし」だ。
そこで今回は、ビジネスシーンに合う半袖シャツの選び方やおすすめブランドを紹介していく。
ビジネスシーンに合う半袖シャツの選び方
ビジネスシーンに合う半袖シャツを選ぶためには、着こなす際に意識することや半袖シャツのタイプといったポイントを押さえておくことが大事となってくる。
どれもがちょっとしたことなのだが、この「ちょっとしたこと」を意識するか否かで着こなしが大きく異なってくる。要点さえ押さえられれば、夏場のビジネスシーンに合ったおしゃれを楽しむことができるようになるため、ぜひ参考にしてほしい。
清涼感を意識する
まず、半袖シャツのタイプやデザインを考える前に「清涼感を意識する」ということが大切なポイント。
定番の白のシャツやブルー系のシャツ、爽やかな色合いのストライプシャツを選ぶなど、できる限り清涼感が感じられるシャツを選ぶことでおしゃれな着こなしとなる。
また、基本的にジャストサイズのシャツを選択すること。あまりにもゆったりしていると、全体的にカジュアルになり過ぎるため、清涼感が薄れてしまう。
ビジネスシーンに合うシャツを選ぶときはまず、「清涼感があるか?」ということをまず念頭に置いて選び始めてほしい。
ビジネスシーンに合う半袖シャツのタイプ
ビジネスシーンの中において違和感なく着こなすことができる半袖シャツのタイプを紹介する。
「ワイドカラー」のシャツを選ぶ
基本的にノーネクタイで第1ボタンを外した着こなしをする半袖シャツは、襟元のタイプで印象が大きく変わる。普通タイプのシャツは、ノーネクタイの際に第1ボタンを外すと襟が折れてしまうため、好印象とは言えない。
そこでおすすめのタイプが「ワイドカラー」だ。ワイドカラーはレギュラーより襟足がやや高め。襟羽開きも広く、100度〜140度前後が一般的となっている。襟も通常のシャツと比べて折れにくいため、半袖シャツ単体でも着こなしやすい。
「ホリゾンタルカラー」のシャツを選ぶ
また、「ホリゾンタルカラー」はさらにおすすめ。ホリゾンタルカラーは文字通り、着用した際に襟羽開きが約180度になり水平(ホリゾンタル)に見えることが特徴。ワイドカラーシャツのなかでもとりわけ襟羽の開きが広い。
ノーネクタイでもきれいに襟が広がり夏らしいすっきりとした印象を与えてくれる。
「セミワイドカラー」のシャツを選ぶ
半袖シャツにネクタイを組み合わせる際は、セミワイドカラーがよい。セミワイドカラーの襟羽開きは100度以上で、通常のレギュラーカラーより広くワイドカラーより狭い。
セミワイドカラーのシャツは、襟の剣先がジャケット着用時に隠れるなど、スーツとの相性がもともとよい。見る人は見ているポイントなので、意識しておきたいところ。
また、ネクタイはニットタイをおすすめする。ニットタイはカジュアルなネクタイだが、半袖シャツの清涼感を損ねることなく全体を引き締めてくれるため、スタイリッシュな着こなしを実現してくれるからだ。
ニットタイも利用シーンや気分に応じて組み合わせていくことで、着こなしの幅が広がる春夏には必須のアイテム。
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「ボタンダウン」のシャツは控えめに
「ノーネクタイと言えばボタンダウン」と考えている人は多いが、この選択はやや控えてほしいところ。ボタンダウンはもともと、イギリスのポロ競技用のユニフォームを元に考案されたカジュアルなシャツのため、ただでさえカジュアルな半袖シャツをさらにカジュアルな印象にしてしまう。
あくまでもビジネスシーンに合う半袖シャツを選ぶことが目的のため、ボタンダウンを着用するときは利用シーンに注意して使い分けてほしい。
ビジネスシーンに合う半袖シャツおすすめブランド
ここからは、高品質でコスパのよい国内外のおすすめブランドを紹介していく。
Maker’s Shirt 鎌倉(メーカーズシャツ鎌倉) [国内]
「日本人をお洒落にしたい」という想いからシャツとネクタイの専業ブランドとしてスタートしたメーカーズシャツ鎌倉。今では「鎌倉シャツ」の相性で親しまれ、神奈川県の鎌倉市から世界ブランドにまで成長した。
商品数が豊富なだけでなく、綿やリネンなどの天然素材へのこだわりから生まれる自然な着心地が魅力。
さらに、ワイドカラーやセミワイドカラーをはじめとする定番から時代のトレンドに合わせた襟型まで、豊富なタイプの襟型を取り揃えているため、さまざまなシーンに合わせて選ぶことができる嬉しさがある。
また、自身に合うシャツサイズを見極める上でもっとも重要なネックサイズは、1cm刻みでサイズ展開する徹底的ぶり。
縫製技術も非常に高く、上質な国産のシャツを非常にリーズナブルに手に入れることができるおすすめのブランドだ。
土井縫工所 [国内]
シャツ専業メーカーである、株式会社ドゥー・ワン・ソーイングから直営ブランドとして誕生した「土井縫工所」。
土井縫工所は「気品ある優雅な服装」というコンセプトのもと、徹底してドレスシャツへのこだわりを持ったブランド。清潔感・フィット感・上品さ・色彩バランスなど、気品あるドレスシャツ作りが人気を集めている。
ドレスシャツの美しさを損なわないために、「ポケットなし」を標準仕様としていることでも有名。
また、着用者が感じる不満やストレスを少しでも軽減させるために、既成シャツからサイズ調整可能なオーダーシャツまで、4ラインでシャツを用意しているところも特徴的だ。
とくに、ハイエンドオーダーシャツの一歩手前、サイズや襟型のデザインを選ぶことができる「カスタムシャツ」は、コスパがよい上に自身に合った上質なシャツを選べることから好評。
生地・縫製・デザイン・シルエットを追求した土井縫工所のシャツは、単体で着用することが多い半袖シャツを選ぶ上で外すことのできないブランドと言える。
FAIRFAX(フェアファクス) [国内]
1976年の東京・青山にて、アメリカントラディショナルの流れを受け継ぐネクタイブランドとして創業したフェアファクス。同社が展開するネクタイブランドに合うシャツを作るという目的のもと、シャツの展開をスタートした。
シャツ作りのコンセプトは、テーラードの技術や考え方を基にし、動きやすくて美しいシルエットを体型に左右されずに生み出すこと。
今ではそのコンセプトを軸に、シャツ作りに筋肉の動きを研究し取り入れるまでに至っている。生地の多くは厳選したイタリアの生地を採用しているため、軽い上に柔らかく、適度なハリがある上質さが特徴的だ。
高品質なシャツをリーズナブルな価格で手に入れることができるため、大人の男性として押さえておいてほしいブランドだ。
Brooks Brothers(ブルックスブラザーズ) [海外]
1818年にアメリカで創業し、アメリカントラディショナルを代表するブランド。アメリカでもっとも歴史のあるブランドとも言われ、「最高品質の商品だけをつくり、取り扱うこと」という基本理念は今でも変わっていない。
伝統を大切にしつつ、ケアが簡単なノンアイロンシャツを展開するなどの新しい挑戦を続けている。高品質で格式あるブルックスブラザーズのシャツは、ビジネスシーンに合う半袖シャツとしておすすめだ。